スカルプシャンプーは男性が使用するイメージを抱いている方がいるかもしれませんが、女性の頭皮ケアにも必要です。
しかし、初めて使用するときには何を基準に選んだらよいのかわからないこともあるでしょう。
頭皮トラブル改善のためにも、皮脂を落としすぎずにうるおいを与えるスカルプシャンプーがおすすめです。
本記事では、女性が使用できるスカルプシャンプーの選び方を詳しく解説します。
効果的な使用方法や、シャンプー後の正しいケアも紹介しているため参考にしてください。
頭皮のベタつきや乾燥、かゆみやにおいといった気になる頭皮トラブルがあるなら、スカルプシャンプーで改善しましょう。
女性用スカルプシャンプーの効果

髪の毛を育むためには頭皮の健康が必要不可欠です。
女性用のスカルプシャンプーは、うるおいや栄養を頭皮に与える効果が期待できます。
乾燥によるかゆみを予防したり毛穴の詰まりを改善したりできるため、詳しく解説します。
乾燥によるかゆみを防ぐ
女性用のスカルプシャンプーは、頭皮の乾燥によるかゆみを予防します。
通常のシャンプーと比べて洗浄力がマイルドなため、皮脂を落としすぎないからです。
スカルプシャンプーは、健やかな頭皮環境を保てるようにつくられています。
必要な皮脂は残しながら汚れを落とし、頭皮に適度なうるおいを与えてくれるでしょう。
頭皮の乾燥は、表面の水分バランスが崩れることで生じます。
バリア機能が低下しているサインのため、外部からの刺激に敏感な状態です。
スカルプシャンプーのなかには植物エキスが配合され、抗炎症作用や抗菌作用が期待できます。
頭皮の乾燥による炎症にも効果的です。
毛穴詰まりのケア
スカルプシャンプーは、頭皮の毛穴詰まり改善が期待できます。
毛穴の詰まりは頭皮環境の悪化や、血行不良が原因です。
汚れを落とそうとして洗浄力の強いシャンプーを使用すると、頭皮が乾燥しやすくなります。
乾燥は血行不良や毛穴の詰まりにつながるため、洗浄力の強すぎるシャンプーはおすすめできません。
スカルプシャンプーなら、余分な皮脂を取り除きながらもうるおいを与えます。
頭皮の血行促進や保湿、マイルドな洗浄力にこだわりがあるため、頭皮環境を改善できるでしょう。
女性用スカルプシャンプーの選び方

女性用スカルプシャンプーを選ぶときには、下記に注意する必要があります。
- 頭皮ケアができる洗浄成分配合
- 使用を続けられる価格帯
- ストレスなく使用できる香り
配合成分以外に、価格帯や香りも重視すると継続して使用しやすくなります。
頭皮ケアができる洗浄成分配合
女性用スカルプシャンプーを選ぶときは、アミノ酸系の洗浄成分が含まれる商品がおすすめです。
アミノ酸系洗浄成分は、低刺激でありながらも適度な洗浄力を兼ね備えています。
頭皮の汚れを十分に落とし、必要な皮脂は残すため乾燥予防につながります。
アミノ酸系洗浄成分は下記のような記載があるため、参考にしてみてください。
- ココイルグルタミン酸TEA
- ココイルメチルアラニンNa
- ラウロイルメチルタウリンNa
- ミリストイルメチルタウリンNa
- ステアロイルグルタミン酸Na など
皮脂の落としすぎは頭皮トラブルの原因です。
また、洗浄力の強すぎるシャンプーは地肌の刺激となります。
汚れを十分に洗い落とせるマイルドなアミノ酸系のスカルプシャンプーなら、女性の頭皮ケアに効果的といえるでしょう。
使用を続けられる価格帯
スカルプシャンプーを購入するときは、継続できる価格帯かどうかが大切です。
頭皮環境や髪質はすぐに改善できるわけではありません。
使用し続けることで、徐々に効果が現れます。
スカルプシャンプーは3,000円で購入できるものから、10,000円近くするものまでさまざまです。
高すぎると購入し続けることが難しくなり、途中で諦める可能性があります。
自身の予算にあわせて、継続できるかを考えて購入しましょう。
ストレスなく使用できる香り
スカルプシャンプーは洗浄成分のほか、香りもチェックしておく必要があります。
きつい香りや、苦手な香りだと気持ちよく使用できません。
香りはフローラルで甘めのものから、ミントのような爽快感を得られるものまでさまざまです。
シャンプーは毎日使用するため、使い心地も重視して選ぶとよいでしょう。
女性用スカルプシャンプーの効果を高める使用方法

ここからは、女性用スカルプシャンプーの効果を最大限発揮させるための、正しい使用方法を紹介します。
お湯の温度は38~40度に設定
シャンプーするときは、約38〜40度のぬるま湯に設定します。
温度が熱すぎると必要な油分まで落としてしまい、頭皮が乾燥する原因です。
40℃以上のお湯や、皮脂が落ちにくくなる水は避けましょう。
頭皮の皮脂を適度に残し、汚れを洗い流すことができるぬるま湯がおすすめです。
シャンプー前に予洗い
予洗いとは、シャンプーをする前にお湯のみで髪や頭皮を洗うことです。
シャンプーの泡立ちがよくなったり、地肌への刺激を抑えたりできます。
頭皮や髪の毛を全体的にお湯で濡らしたら、指の腹で丁寧にマッサージをするようにもみ洗いしましょう。
予洗いにより汚れが浮き上がり、効率よくシャンプーできます。
髪の汚れはシャンプーで落とすイメージを抱いている方が多いかもしれませんが、実は汚れの約7割は予洗いのみで落とせます。
低刺激のスカルプシャンプーでも、摩擦による髪の傷みは避けられません。
予洗いによりシャンプーの使用を最小限にできると、地肌への刺激も少なくすみます。
髪の毛を守りながら頭皮環境を整えるためにも、予洗いは十分におこなうことが大切です。
シャンプーを手のひらで泡立てる
スカルプシャンプーは直接髪の毛につけるのではなく、手のひらで泡立ててから頭皮にのせます。
濃度が濃いままのシャンプーをつけてしまうと、頭皮や髪に刺激が強すぎて傷めてしまうからです。
濡れた髪がこすれ合うと、髪の表面にあるキューティクルが剥がれてしまいます。
摩擦による刺激は髪のツヤがなくなったり、ゴワついたりする原因です。
さらに、シャンプーを直接つけてしまうと洗浄成分が残りやすくなります。
十分にすすぎができないと頭皮のベタつき、フケやかゆみにつながる可能性があります。
泡には摩擦を軽減し、頭皮の皮脂汚れを包み込んで落としやすくする効果が期待できるため、たっぷりと泡立ててから頭皮につけましょう。
頭皮をマッサージしながら洗う
髪の毛を洗うときは、頭皮をマッサージしながら洗うことがおすすめです。
スカルプシャンプーのなかにはセンブリエキスが配合され、毛根血管を増強したり末梢血管を拡張したりして、血流促進効果が期待できます。
泡立てたシャンプーが髪全体に行き届いたら指の腹でジグザグと動かし、頭皮全体をもみほぐすイメージでマッサージします。
爪を立てず、ゴシゴシと力を入れすぎないように注意しましょう。
シャンプーで落とすべき汚れは、髪の毛よりも頭皮です。
髪の毛の汚れは、頭皮を洗った残りの泡のみで十分に落ちます。
ほどよい刺激を頭皮に与え、頭皮環境を改善しましょう。
すすぎ残しに注意
スカルプシャンプーをしたあとは、すすぎ残しに気をつける必要があります。
すすぎが不十分だと、頭皮の炎症や吹き出物ができる原因になるからです。
また、毛穴のなかにシャンプーの成分が残ると毛根を傷つけ、抜け毛や薄毛になる場合もあるでしょう。
毛穴に詰まると雑菌が繁殖してフケやかゆみ、においといった頭皮トラブルにもつながります。
たとえ刺激が弱いシャンプーだとしても、すすぎ残しがあるとシャンプーの成分は頭皮に残留するため、地肌の刺激となります。
洗う時間の倍を目安にすすぎをおこなうことが大切です。
女性用スカルプシャンプー使用後の頭皮と髪の乾かし方

女性用スカルプシャンプーを使用したあとの乾かし方を解説します。
濡れた髪の毛は傷つきやすい状態です。
正しく乾かして、ダメージにならないようにしましょう。
ドライヤーの前にタオルドライ
濡れた髪の毛は、ドライヤーの前にタオルで十分に水分を取り除く必要があります。
ドライヤーの時間を短縮できると、熱によるダメージを最小限に抑えられるからです。
高温となるドライヤーを長時間髪の毛にあてると、髪の毛が傷みます。
早く乾かすためにも、あらかじめタオルで水分を吸収してからドライヤーするようにしましょう。
しかし、乾かすことが面倒だからと力任せにタオルでゴシゴシする、タオルでターバンにしてそのままにするのはおすすめできません。
髪の毛に変な癖がついたり、ターバンをはずすと毛先から水滴がポタポタと落ちてきたりする可能性があります。
濡れている髪の毛は弱い状態のため、タオルドライは力が強ければ強いほど、髪との摩擦が大きくなりダメージとなります。
頭皮の水分はもむように拭き取り、毛先はタオルで挟むようにしてポンポンとたたくようにしましょう。
挟んだまま毛先へ動かしたり、絞ったりすると摩擦が大きくなるため、力加減に十分気をつける必要があります。
タオルドライは、クシをとおしても水滴として落ちない程度が目安です。
ドライヤーを頭皮や髪から離す
ドライヤーは頭皮や髪の毛から15cm〜20cm程度離して使用します。
近づけ過ぎると、高温になりダメージを受けやすくなるからです。
使用方法によると火傷の危険もあるため、ドライヤーと髪の毛はある程度離すことを意識しましょう。
根元部分を乾かすときは、地肌から髪の毛を離すイメージで風とおりをよくすると乾きやすくなり、熱によるダメージを防止できます。
同じ場所に温風を当て続けない
早く乾かそうと、同じ場所に温風を当て続けることは避けましょう。
高温になりすぎて髪の毛が傷む可能性があります。
髪の毛の主な成分はタンパク質で、熱を与えすぎると固まる性質があります。
そのため、ドライヤーを同じ箇所にずっと当て続けることは、キューティクルが痛む原因です。
ダメージにならないように、ドライヤーを小刻みに動かしたり髪の毛全体に温風を行き届けたりしましょう。
ドライヤーを持つ逆の手で内側から髪の毛を持ち上げ風とおりをよくすると、適度に熱を逃がせるためおすすめです。
自然乾燥は厳禁
自然乾燥は下記のような頭皮トラブルを招く恐れがあります。
- 頭皮や髪の毛の乾燥
- 摩擦によるダメージ
- においやかゆみ
- 血行不良
自然乾燥はうるおいが蒸発するため、乾燥しやすくなります。
水分を含んだ髪の毛はキューティクルが開いた状態です。
摩擦が生じるとキューティクルが剥がれやすくなり、髪の毛がパサついたりツヤがなくなったりする可能性があります。
また、頭皮が長時間湿気にさらされている髪の毛は生乾きの洗濯物と同じです。
菌が繁殖しやすくなり、においやかゆみを引き起こします。
さらに、徐々に頭皮が冷えてくるため血行不良にもつながります。
頭皮に張り巡らされた毛細血管は冷えの影響を受けやすい部分です。
血行が悪くなると毛母細胞へと送り届けられる血液の量が減少します。
髪の毛の成長に必要なエネルギーが不足して、薄毛になる可能性を高めるでしょう。
自然乾燥はさまざまな頭皮トラブルを引き起こすため、正しい方法で乾かすことが大切です。
おすすめ女性用スカルプシャンプーについてよくある疑問

女性用スカルプシャンプーについて、よくある質問をまとめました。
頭皮や髪の悩みに効果的なシャンプー以外のおすすめアイテムは?
頭皮ケアにおすすめのアイテムは下記のとおりです。
- 頭皮のクレンジング
- 育毛剤
- ヘアオイル
頭皮のクレンジングはシャンプー前に使用すると、毛穴汚れやフケの原因となる古い角質をオフします。
また、育毛剤はスカルプシャンプーと併用すると、健康な髪の毛を育む土台作りができるアイテムです。
頭皮環境を整える効果的な成分を多く含み、抜け毛予防までできるでしょう。
ドライヤーの熱から守るヘアオイル、頭皮マッサージができるヘアブラシなど、ヘアケアアイテムは数多くあります。
自身の目的にあわせて適切なものを選びましょう。
スカルプシャンプーは何歳から使用した方がよい?
スカルプシャンプーは20代や30代の早いうちからの使用がおすすめです。
早い段階からケアを怠ると、年齢を重ねたときに大きな差が出る可能性があります。
とくに、女性は出産後や30代半ば以降にホルモンのバランスが変化します。
毛量が減ったり、抜け毛が多くなったりするケースも多いため、早いうちにスカルプシャンプーの使用を始めましょう。
薄毛や抜け毛はスカルプシャンプーのみでケアできる?
スカルプシャンプーは薄毛や育毛に特化していないため、直接的な効果は期待できません。
あくまで、健やかな頭皮環境を保つアイテムです。
頭皮環境が整うとかゆみやにおい、頭皮のベタつきの改善につながり、薄毛予防にも期待できます。
予防の意味でもスカルプシャンプーで早めのケアを心がけることが大切です。
ただし、発毛成分は含まれていないため、育毛を目的とするなら育毛剤や発毛剤を併用しましょう。
まとめ

女性用スカルプシャンプーは、健康な頭皮環境をつくるために重要なアイテムです。
通常のシャンプーと比べて洗浄力がマイルドなため、頭皮にうるおいを与え乾燥を防ぎます。
頭皮の乾燥はかゆみやフケ、毛穴詰まりの原因です。
放置すると、将来的に薄毛になる可能性もあるため、20代や30代のうちから早めのケアをしましょう。