「クレジットカードのキャッシング枠とは?」「ショッピング枠との違いは?」
キャッシング枠があるクレジットカードの利用を検討している方のなかには、上記のような疑問を抱えているかもしれません。
そこで今回は、クレジットカードのキャッシング枠についてくわしく解説します。
キャッシング機能の特徴や利用方法なども紹介するので、ぜひ参考にしてください。
クレジットカードのキャッシング枠とは
クレジットカードのキャッシング枠とは、現金を借り入れる際の限度額です。
サービスごとに枠が設定されており、キャッシング枠以外には、ショッピング利用時に使用するショッピング枠、買い物でのリボ払いや分割払い時に利用するショッピング残高枠などがあります。
これらの枠は別々ではなく、クレジットカードの限度額である総枠に含まれています。
基本的には無担保、無保証人で利用でき、使い道も自由なことから急な出費で手元の現金が足りないときに利用できます。
ただし、キャッシング枠はすべてのクレジットカードに付帯しているわけではありません。
学生向けのクレジットカードにキャッシング枠は付帯していません。
また、キャッシング枠が元々備わっているクレジットカードもあれば、後から付帯できるクレジットカードもあります。
もちろん、キャッシングの利用限度額は増減したり、減額したりと自身で設定可能です。
キャッシング可能な上限金額
キャッシング可能な上限金額は、クレジットカードの種類や契約者の利用状況で異なります。
ショッピングとキャッシングそれぞれ利用できる限度額が決まっており、キャッシングで利用できる金額は、ショッピングの利用額に影響します。
一般的なクレジットカードはカード全体の限度額がショッピング枠となっており、そのなかでキャッシング枠が決められています。
そのため、ショッピングの利用金額が増えると、キャッシング枠を目一杯利用できなくなります。
また、キャッシング枠で設定できる金額は賃金業法の総量規制で定められており、年収の3分の1を超える借り入れはできません。
年収の3分の1まで借り入れできるわけではなく、審査結果によっては総量規制より少なくなる可能性もあります。
キャッシングとは
キャッシングとは、急にお金が必要になったときにクレジットカードを利用してATMやCD機からお金を引き出せるサービスです。
借りたお金は、所定の支払い日に1回払いや分割払い、リボ払いなどで返済します。
クレジットカードは申し込みの際に希望し、審査を受けることでキャッシング機能の付帯が可能です。
別途ローン契約しなくても限度額までであれば、必要なときにお金を借りられます。
また、キャッシングは国内だけではなく、海外でも利用できるため、旅行先のATMでキャッシングすれば現地通貨を引き出せます。
キャッシング枠とショッピング枠の違い
キャッシング枠は「借り入れ」、ショッピング枠は「立替え」と機能の違いがあります。
キャッシング枠はATMにクレジットカードを入れて、簡単に現金を引き出すことができます。
自身に合った方法で直接現金を借り、後日クレジットカード会社に返済するものです。
一方、ショッピング枠は、商品を購入する際に利用するとクレジットカード会社に商品代金を立替してもらえ、後日クレジットカード会社から立替分が請求されます。
ショッピング機能は支払いの際に、分割払いやリボ払いであれば手数料が発生しますが、その他の利息は発生しません。
キャッシング枠は返済方法にかかわらず、利息が発生します。
また、ショッピング枠の利用で貯まるポイントは、キャッシング枠の利用では貯まらないことが多いです。
急ぎで現金が必要になった場合は「キャッシング枠」、買い物の場合は「ショッピング枠」のように、それぞれのメリットにあわせて使い分けましょう。
クレジットカードのキャッシング機能の特徴
クレジットカードのキャッシング機能には、次のような特徴があります。
- ・ATMで簡単にお金を借りれる
- ・口座への振込も可能
- ・最短で当日に利用できる
- ・海外でのキャッシングも可能なカードもある
- ・金利はクレジットカード会社によって異なる
それぞれくわしく解説します。
ATMで簡単にお金を借りれる
クレジットカードのキャッシングは、ATMで簡単にお金を借りれるメリットがあります。
スピーディーな借り入れでき、提携ATMや金融機関の対応時間内であれば、いつでも利用可能です。
使い道は自由で、現金を引き出すための新たな手続きは不要なため、手軽に利用できます。
利用方法も簡単で、ATMにクレジットカードを挿入後、暗証番号と希望額を入力して現金を引き出すだけです。
ATMから現金を引き出す場合は、2〜3分程度で完了するため、急な出費にも利用できます。
口座への振込も可能
クレジットカードのキャッシングは、銀行口座への振込も可能です。
スマートフォンやパソコンから申請できるクレジットカードであれば、銀行口座に直接入金してもらえます。
一般的にネットキャッシングは24時間いつでも利用でき、金融機関の対応時間内であれば即日、最短数分程度で銀行口座に現金が振り込まれます。
最短で当日に利用できる
ローン契約では審査のために提出する書類も多いため、お金を借りるまでに時間を要します。
しかし、クレジットカードのキャッシングであれば、最短で当日にお金を借りられます。
キャッシングの方が必要な手続きが少なく、審査もスピーディーに行われるからです。
そのため、急な出費があっても、利用限度額の範囲内であればすぐにお金を借りられます。
ただし、書類に漏れや不備があると、再び書類を送る必要があるため、その分審査に時間がかかってしまいます。
提出書類に不備がないかを確認し、スムーズな借り入れができるようにしっかり準備しておきましょう。
海外でのキャッシングも可能なカードもある
海外旅行の際に渡航先で現金が不足してしまうこともあるでしょう。
クレジットカードのキャッシング枠は、海外でも利用できます。
ただし、海外キャッシングの利用には渡航前にクレジットカード会社に届け出る必要があります。
また、すべてのクレジットカードが海外で利用できるわけではありません。
そのため、海外で利用する際にはあらかじめ確認が必要です。
海外でキャッシングする場合、ATMから現地通貨を引き出せるため、両替の手間もかからないメリットがあります。
ただし、口座への振込に対応していないクレジットカードもあるため、注意してください。
金利はクレジットカード会社によって異なる
クレジットカードのキャッシング機能を利用する際には、金利がかかります。
借り入れ額に対して、百分率を用いて表した割合を借り入れ額に掛け算して利息を計算しますが、この割合が金利です。
キャッシングの金利相場は15.0〜18.0%で、一般的な消費者金融と同じか、それ以上の高金利です。
キャッシングを比較して利用するクレジットカードを選ぶ場合は、上限金利が18.0%未満のカードを選ぶとよいでしょう。
キャッシング枠の決定方法
クレジットカードのキャッシング枠を決める方法は次のとおりです。
- ・賃金業法により最高でも年収の3分の1以内に設定される
- ・キャッシング枠の主な算出項目は年収や職業、信用情報
それぞれくわしく解説します。
賃金業法により最高でも年収の3分の1以内に設定される
クレジットカードのキャッシング枠は、賃金業法によって最高額が年収の3分の1以内と決められています。
最高額が年収3分の1以内に設定されている理由は、返済能力を超える貸し付けが禁止されているからです。
借り入れ状況や目的、収入などに応じた適切な貸し付け条件に照らして、返済期間内に完済することが合理的に見込まれない貸し付けは禁止されています。
その基準として年収の3分の1以内が設定されており、これを総量規制と言います。
クレジットカードのキャッシングは総量規制の対象ですが、ショッピングは総量規制の対象外です。
キャッシング枠の主な算出項目
クレジットカードのキャッシング枠は年収や年齢、職業などの属性と、信用情報をもとに審査がおこなわれます。
そのほかにも算出項目はありますが、キャッシング枠の主な算出項目は次のとおりです。
- ・年収
- ・職業
- ・信用情報
それぞれくわしく解説します。
年収
キャッシング枠の算出は、各クレジットカード会社の審査によって決定されますが、年収からだいたいの限度額がわかります。
年収別の限度額目安は次のとおりです。
- ・年収150万円以下の場合:10〜30万円
- ・年収300万円以下の場合:10〜50万円
- ・年収400万円以下の場合:30〜150万円
- ・年収500万円前後の場合:50〜300万円
- ・年収1,000万円以下の場合:100万円以上
利用限度額はクレジットカード会社や種類にもよりますが、一般カードで10〜100万円、ゴールドカードでは50〜300万円が多いです。
ただし、クレジットカード会社やカードの種類、利用者の状況によって変わるため、あくまで目安程度に留めておいてください。
職業
どのような職業に就いているのかも、キャッシング枠を算出するうえで重要です。
無職でもクレジットカードを作ることはできますが、キャッシング枠を付けられない場合が多いです。
また、収入が不安定で返済が滞る可能性のあるフリーターも、継続的な収入のある会社員と比べて審査に落ちやすいです。
職業以外にも、職種や雇用形態、勤続年数、勤務先の規模なども算出項目に含まれています。
勤続年数が短かったり、起業したての会社に勤めていたりした場合、不利になる可能性が高いでしょう。
信用情報
クレジットカードのキャッシング枠では、属性よりも信用情報が重視されます。
「返済が難しいのではないか」と判断できる利用者への貸し付けする会社はありません。
そのため、信用情報機関の記録をもとに他社への返済状況を確認します。
最も問題になりやすいものは延滞で、申し込みの時点で他社への延滞が確認されれば、そこで貸し付け対象から外されることが一般的です。
また、現状では正常な返済を続けていても、過去の支払いトラブルが判断要素としてみなされることもあります。
スマートフォンなどを分割払いにしている場合も注意が必要で、スマートフォンの分割払いに遅れがあると支払いに問題があると判断されやすいです。
キャッシングの返済だけではなく、すべての支払いが滞ることのないように気をつけましょう。
キャッシング枠の3つの確認方法
キャッシング枠を確認する方法は次の3つです。
- ・各クレジットカード会社のマイページにログインする
- ・各クレジットカード会社の窓口に電話する
- ・利用明細を確認する
それぞれくわしく解説します。
各クレジットカード会社のマイページにログインする
キャッシング枠は、各クレジットカード会社のマイページで確認できます。
一般的なクレジットカード会社は、カード会員用のアプリケーションを用意しています。
アプリケーションをダウンロードし、スマートフォンやパソコンなどのデバイスと紐付けることでキャッシング枠の確認が可能です。
専用アプリケーションとスマートフォンやパソコンを紐づけるためには、クレジットカードの番号や個人情報などの入力が必要です。
インターネット環境があればすぐにキャッシング枠の確認ができ、マイページにログインするだけなため手間もかかりません。
各クレジットカード会社の窓口に電話する
キャッシング枠は、クレジットカード会社の窓口に電話することでも確認できます。
クレジットカードの裏面には、インフォメーションセンターの電話番号が記載されており、そこに電話すれば確実に確認可能です。
インフォメーションセンターに電話した場合、個人情報とクレジットカード情報を照会する時間やオペレーターに繋がるまでの時間、手続きの時間などがかかります。
利用明細を確認する
キャッシング枠は、利用明細から確認できます。
利用明細はキャッシングを利用する度、または返済する度に書面が郵送されるものです。
しかし、なかには家族や周りの人にバレたくない方もいるでしょう。
そのような方のために、郵送停止サービスであるWeb明細も用意されており、Webからも利用明細を閲覧できます。
そのほかにも、全国に設置してあるATMや店頭でも確認可能です。
ATMの場合はクレジットカードを挿入すれば確認でき、店舗の場合は身分証明書とクレジットカードを提示して照会が完了すれば教えてもらえます。
クレジットカードのキャッシングの基本的な利用方法・流れ
クレジットカードのキャッシングはあらかじめキャッシング枠の設定を行っていないと利用できないため、まずはキャッシング枠の設定をおこないましょう。
その後、次のような方法から利用できます。
- ・ATM
- ・WEB・インターネット
- ・海外ATM
それぞれの流れをくわしく解説します。
あらかじめキャッシング枠の設定が必要
クレジットカードのキャッシングを利用するためには、あらかじめキャッシング枠の設定が必要です。
キャッシングでは、クレジットカードを申し込む際に希望上限額を申告すると、審査によって利用枠が設定され、キャッシング枠を超える借り入れはできません。
しかし、クレジットカードの申し込み後でも審査を受けることで、キャッシング枠の上限額を変更できます。
ATMでのキャッシング利用方法
ATMでキャッシングを利用する方法は次のとおりです。
- クレジットカードを挿入
- 借り入れまたはキャッシングを選択
- 暗証番号を入力
- 借り入れ希望金額を入力
- 申し込み内容を確認する
- カードと現金・ご利用控えを受け取る
1:クレジットカードを挿入
まずは、持っているクレジットカードが使える近くのATMを探し、その機械にクレジットカードを挿入します。
ATMで引き出せる金額、借り入れ金額はクレジットカードによって異なりますが、通常1日または1回あたり50万円までです。
また、手数料無料のクレジットカードもありますが、100〜200円(税込)程度の手数料がかかるクレジットカードもあります。
持っているクレジットカードの手数料はいくらなのか、事前に把握しておくとよいでしょう。
2:借入またはキャッシングを選択
次に「借り入れ」または「キャッシング」ボタンを押してください。
「クレジットカード」ボタンがある場合は、まずクレジットカードボタンを押してから利用するサービスのボタンを押しましょう。
3:暗証番号を入力
次は、暗証番号を入力します。
暗証番号は、クレジットカードを発行する際に登録した4桁の数字です。
4:借入希望金額を入力
次に、借り入れ希望金額を入力します。
借り入れできる最低金額はATMによって異なり、10,000円または1,000円に設定されているところが大半です。
10,000円未満の場合は、借り入れ金額が1,000円以上のATMを探しましょう。
5:申し込み内容を確認する
借り入れ希望金額の入力が完了したあとは、申し込み内容の確認に移ります。
申し込み内容に間違いがなければ「確認」を押しましょう。
6:カードと現金・ご利用控えを受け取る
その後、カードと現金、ご利用控えを受け取り、完了です。
基本的にATM画面の指示に従って操作するだけなため、誰でも簡単に操作できます。
ATMでのキャッシングは、その場でお金を引き出せるので便利です。
操作方法も簡単におこなえるため、すぐに現金がほしい場合は活用しましょう。
WEB・インターネットでの利用方法
WEB・インターネットを利用する方法は次のとおりです。
- マイページにログイン
- キャッシングを申し込む
- 借り入れ希望金額を入力
- 申し込み内容を確認する
- 口座へお振込み
1:マイページにログイン
まずは、各クレジットカードのオンラインサービスのマイページにログインします。
各クレジットカード会社によって細かいログイン方法は異なりますが、設定したユーザーIDとパスワードを入力してログインできます。
万が一、ユーザーIDやパスワードを忘れた場合は、案内にしたがって確認や再設定をおこないましょう。
2:キャッシングを申し込む
マイページにログインした後は、キャッシングの申し込みを行います。
ネットキャッシングも、画面の指示に従って操作するのみです
3:借入希望金額を入力
キャッシングの申し込み画面で、借り入れ希望金額や振込希望日、支払い方法などを入力します。
クレジットカード会社によっては土曜日や日曜日、祝祭日の指定ができない可能性があります。
また、借り入れ希望金額も10,000円以上や10,000円単位での入力などと、指定されている場合もあるため、注意してください。
4:申し込み内容を確認する
借り入れ希望金額をはじめとした必要項目の入力が完了したあとは、間違いがないか申し込み内容を確認してください。
ネットキャッシングは気軽にキャッシングの申し込みができる便利なサービスですが、借り入れの希望金額や支払い方法を誤ったまま申し込みがちです。
とくに支払い方法については一度申し込むと、その後変更できないため、しっかりと確認しておきましょう。
5:口座へお振り込み
すべての作業が完了したあとは、振込希望日に口座へ現金が振り込まれます。
クレジットカード会社によっては、最短数十秒で完了します。
ただし、現金が必要な場合は口座から引き出す必要があるため、注意してください。
海外ATMでのキャッシング利用方法
海外ATMでキャッシングを利用する方法は次のとおりです。
- クレジットカードを挿入
- 暗証番号を入力
- WITHDRAWAL(引き出し)を選択
- 取引口座を選択
- 借り入れ希望金額を選択
- カードと現金・ご利用控えを受け取る
1:クレジットカードを挿入
まずは、海外ATM本体のカード挿入口にクレジットカードを挿入します。
その後、ATMの画面に言語設定メニューが表示されます。
日本語がある場合は「日本語」、日本語がない場合は馴染みのある「English」を選びましょう。
2:暗証番号を入力
その後、クレジットカードの暗証番号を入力します。
手元のボタンで4桁の暗証番号を入力し、その後「OK」ボタンを押しましょう。
3:WITHDRAWAL(引き出し)を選択
次は、取引内容を選択します。
今回はキャッシングなため「WITHDRAWAL(引き出し)」を押してください。
その後、ご利用控えが必要な場合は、「Would you like a receipt?」の問いで「YES」を選びましょう。
4:取引口座を選択
次は取引口座の選択に移ります。
「SELECT SOURCE ACCOUNT」画面で「CREDIT(クレジットカード)」を選択してください。
5:借り入れ希望金額を選択
取引口座の選択が完了したあとは、借り入れ希望金額を選択します。
画面に表示されている希望金額から、引き出す金額を選んでください。
もちろん任意の金額も指定でき、その場合は「OTHER(その他)」を選択し、希望金額を入力します。
6:カードと現金・ご利用控えを受け取る
最後にカードと現金、ご利用控えを受け取れば完了です。
海外ATMを利用したキャッシングも、日本でのキャッシングと同じような流れでおこなえます。
国によって多少操作方法は異なりますが、大まかな流れはこれまで説明したとおりです。
クレジットカードのキャッシングを利用した場合の返済方法
クレジットカードのキャッシングを利用した場合の返済方法は、基本的には口座から自動引落しです。
しかし、カード会社ごとにさまざまな返済プランや返済方法を用意しています。
基本的には口座から自動引き落とし
キャッシングの返済方法は、口座から自動引き落としが基本です。
口座引き落としによる返済は、キャッシング利用分の支払い日に口座から自動で引き落とされる返済方法です。
クレジットカードを申し込んだ際に支払い口座として設定した銀行口座から自動引き落としとなるため、手間がかかりません。
しかし、支払い日まで元金が残っているため、その分の利息が発生してしまいます。
そのため、利息分を節約したい場合はATMや銀行振込による返済方法を選択するとよいでしょう。
カード会社ごとにさまざまな返済プランや返済方法を用意している
クレジットカード会社によっては、さまざまな返済プランや返済方法が用意されています。
具体的には、通常の返済プランである一括払いやリボ払い以外にボーナス払い、返済方法ではATMや銀行振込などがあります。
キャッシングの利用を検討している場合、自身の都合に合った返済プラン、返済方法が用意されているクレジットカード会社を選択するとよいでしょう。
クレジットカードのキャッシングの注意点
キャッシングの注意点は次のとおりです。
- ・キャッシングを使うとショッピング枠も減る
- ・あらかじめキャッシング枠の設定が必要
- ・キャッシング機能の申し込み・利用限度額の増額には審査がある
- ・審査次第では利用できない可能性も
それぞれくわしく解説します。
キャッシングを使うとショッピング枠も減る
クレジットカードには、キャッシング枠とショッピング枠があります。
総利用枠はキャッシング枠とショッピング枠の合計ではなく、ショッピング枠のなかにキャッシング枠が含まれている形です。
たとえばショッピング枠が50万円でキャッシング枠が10万円の場合、クレジットカードの総利用枠は50万円です。
そのため、10万円のキャッシングをした場合はショッピング利用可能額が残り40万円となり、50万円分のショッピングをした場合はキャッシング利用可能額は0円となります。
クレジットカードの総利用枠はキャッシング枠とショッピング枠を合わせたもで、キャッシングを利用するとショッピング枠も減ってしまいます。
あらかじめキャッシング枠の設定が必要
クレジットカードのキャッシングを利用するためには、あらかじめキャッシング枠の設定が必要です。
キャッシング枠の設定は、クレジットカードも申し込みと一緒におこなえます。
クレジットカードの申し込みと一緒にキャッシング枠の設定をしなくても、後から申し込むことも可能です。
申し込み後、クレジットカード会社による審査に通過した場合にのみキャッシング枠が設定され、利用できるようになります。
キャッシング機能の申し込み・利用限度額の増額には審査がある
キャッシング機能の申し込みや利用限度額の増額には、審査に通過する必要があります。
審査では20歳を超えているか、総量規制を超えない金額であるか、これまでのクレジットカード利用でトラブルを起こしていないかなどが審査されます。
まずクレジットカードのキャッシング機能を利用するためには20歳を超えていなければなりません。
未成年の場合はキャッシング機能の追加はできず、キャッシング機能以外でお金を用意する必要があります。
また、利用限度額は利用者のスペックや収入面などから上限額が決まります。
前述のとおり年収の3分の1ですが、あくまで最高額であり、具体的な利用限度額は安定した収入などから判断されるので注意してください。
そのほかにも、これまでのクレジットカード利用でトラブルがないか、利用態度も確認されます。
毎月請求の支払いが遅れている場合は、「キャッシングで融資をしてもきちんと返済されるかわからない」とみなされる可能性があります。
現在キャッシング機能を付けていなくても、今後キャッシング機能を付ける予定がある場合は、トラブルを起こすことなく利用しましょう。
審査次第では利用できない可能性も
キャッシング枠の設定は、審査を通過しなければ利用できません。
審査次第では利用できない可能性があります。
落ちる主な理由として、次のようなことが挙げられます。
- ・信用情報に事故履歴がある
- ・総量規制
- ・他社への申し込み記録が多い
- ・安定した収入がない
- ・家賃や住宅ローンの負担が大きい
- ・手続きの不備
ショッピング枠よりもキャッシング枠の方が慎重に審査される傾向にあり、もっとも重視される項目は安定した収入があるかどうかです。
【人気】キャッシング利用でおすすめのクレジットカードランキング5選
キャッシング利用でおすすめのクレジットカードは次のとおりです。
- ・ACマスターカード
- ・エポスカード
- ・セゾンカード
- ・三井住友カード
- ・JCBカードW
それぞれの特徴やおすすめな理由も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
1位:ACマスターカード
申し込み条件 | 年齢が18〜69歳
安定した収入がある 年収の3分の1−他社での借り入れ金額の合計が30万円未満ではない 過去に金融事故を起こしていない |
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金利 | 10.0〜14.6% |
ポイント還元率 | – |
限度額 | 800万円
※ショッピング枠は最大300万円 |
審査時間 | 最短当日 |
年会費 | 永年無料 |
返済方法 | 定率リボルビング方式 |
公式サイト | https://www.acom.co.jp/p/lp/creditcard/10/?p1=afcr000113&gclid=Cj0KCQjwqoibBhDUARIsAH2OpWi0Xu17UgGu1PVS1E1yS3CGMdRonY19BjLz0tilP3skXNFRlrXI964aAiaiEALw_wcB |
アコムのカードローン機能が付帯した「ACマスターカード」は、店頭窓口か自動契約機で受け取れば最短当日に発行されます。
ポイント還元はありませんが、利用金額の0.25%が自動でキャッシュバックされます。
申し込み不要で自動的に請求金額から割引されるため、他社ポイントのように期限切れを気にする必要はありません。
ただし返済方法は35日ごと、または毎月のリボ払いのみなため、注意してください。
2位:エポスカード
申し込み条件 | 高校生を除く18歳以上 |
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金利 | 18.0% |
ポイント還元率 | 0.5%
※有効期限2年 |
限度額 | 50万円 |
審査時間 | 最短即日 |
年会費 | 永年無料 |
返済方法 | リボ払い
1回払い |
公式サイト | https://www.eposcard.co.jp/index.html |
丸井グループが発行している「エポスカード」は、ATMを利用したキャッシングならば手数料が無料になるクレジットカードです。
即日発行ができるため、キャッシングを利用した即日融資もできます。
また、新規借り入れの場合のみですが、初回利用日の翌日から30日間、利用枠内であれば何度でも無利息でキャッシングを利用できます。
無利息期間を設定しているクレジットカードのキャッシングは珍しく、この期間を上手に活用して利息を支払わずにキャッシングしましょう。
3位:セゾンカード
申し込み条件 | 18歳以上
電話連絡での本人確認が可能 金融機関に決済口座がある |
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金利 | 12.0〜18.0% |
ポイント還元率 | 0.5〜1.0% |
限度額 | 300万円 |
審査時間 | 最短即日 |
年会費 | 永年無料
※カードの種類によって異なる |
返済方法 | 一部返済
一括返済 |
公式サイト | https://www.saisoncard.co.jp/ |
株式会社クレディセゾンが発行する「セゾンカード」は、それぞれ特徴が異なる70種類以上のカードを提供していることが特徴です。
たとえば最短即日発行のカードや、年会費が永年無料のクレジットカードなどです。ポイントの有効期限がない永久不滅ポイントを採用しているため、カード利用の頻度が少ない方にもおすすめです。
セゾンポイントモールやセブンイレブンで使うとポイント還元率がアップするため、ネットショッピングやセブンイレブンを普段から利用している方にもおすすめなクレジットカードです。
4位:三井住友カード
申し込み条件 | 高校生を除く18歳以上 |
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金利 | 12.36〜18.0〜% |
ポイント還元率 | 0.5〜5.0% |
限度額 | 50万円 |
審査時間 | 最短5分 |
年会費 | 永年無料
※カードの種類によって異なる |
返済方法 | キャッシングリボ(一部または全額) |
公式サイト | https://www.smbc-card.com/index.jsp |
「三井住友カード」は、カードの種類によって最短5分で発行されるクレジットカードです。
クレジットカード番号やセキュリティコードなどの情報が券面に印字されていないため、不正利用されるリスクが抑えられます。
通常のポイント還元率は0.5%ですが、コンビニやマクドナルドで使うと5.0%も還元されます。
そのため、普段からコンビニやマクドナルドをよく利用する方におすすめです。
5位:JCBカードW
申し込み条件 | 高校生を除く18〜39歳入会限定
※申し込み後は40歳以上でも利用可能 |
---|---|
金利 | 15.0〜18.0% |
ポイント還元率 | 1.0〜5.5% |
限度額 | 100万円 |
審査時間 | 最短5分 |
年会費 | 永年無料 |
返済方法 | 毎月元金定額払い
ボーナス併用払い ボーナス月のみ元金定額払い |
公式サイト | https://www.jcb.co.jp/ordercard/kojin_card/os_card_w2.html |
「JCBカードW」は、ネットショッピングや店頭でもポイント還元率が高いことで評判のクレジットカードです。
JCBカードでは独自ポイントのOkiDokiポイントが毎月付与されますが、JCBカードWの場合は通常より2倍のポイントが受け取れます。
また、AmazonやセブンイレブンなどをOkiDokiランド経由で利用するとポイント還元がよりお得になります。
Amazonやコンビニなどをよく利用する方で、よりお得にクレジットカードを使いたい方におすすめです。
クレジットカードのキャッシングに関するよくある質問
クレジットカードのキャッシングに関するよくある質問は次のとおりです。
- ・カードローンとの違いは?
- ・キャッシング利用の手数料は無料?
- ・学生でも利用可能?
- ・使用したキャッシング枠はいつ復活する?
- ・支払い予定金額・元金・利息を確認したい場合は?
それぞれくわしく解説します。
カードローンとの違いは?
キャッシングとカードローンは、どちらもお金を借りられるサービスです。
しかし、キャッシングはあくまでクレジットカードに付帯されている機能で、カードローンはローン専用の契約です。
クレジットカードは常に携帯しているため、急に出先で現金が必要になった場合も対応できます。
一方、カードローンは現金の借り入れに特化したサービスのことを指します。
カードローンを提供しているサービスに審査を依頼し、可能な金額を現金で借り入れします。
審査通過後は、決めれた範囲内であれば好きなタイミングで借り入れ可能です。
また、キャッシングとカードローンの金利には大きな差があります。
クレジットカード会社やカードローン会社によって金利は異なりますが、一般的にキャッシングの金利は年率15.0〜18.0%、カードローンの金利は年率1.5〜15.0%です。
キャッシング利用の手数料は無料?
キャッシング利用の手数料は、クレジットカード会社によって異なります。
一般的にはATMや振り込み、国内や海外、借り入れや返済にかかわらず、次のような手数料になります。
- ・借り入れ金額が10,000円以下の場合:108円
- ・借り入れ金額が10,001円以上の場合:216円
また、国内のATM手数料が無料、国内のNetキャッシングなら手数料無料など、特定の利用方法なら手数料が発生しないクレジットカードもあります。
学生でも利用可能?
学生でもキャッシングを利用できますが、アルバイトなどで安定した収入が必要です。
キャッシング枠は総量規制の対象であり、収入がゼロではキャッシング枠の設定ができません。
アルバイトでの収入を証明するための資料が必要となることもあるため、源泉徴収票や給与明細書などを保管しておくことをおすすめします。
また、クレジットカード会社によっては親権者の同意が必要となります。
とくに未成年者の場合は必ず親権者の同意が必要となるので注意してください。
使用したキャッシング枠はいつ復活する?
使用したキャッシング枠は、金融機関からクレジットカード会社に引き落とし結果が到着、確認できた後に復活します。
引き落とし日ではなく、約2〜4営業日の時間がかかる可能性があることを覚えておきましょう。
支払い予定金額・元金・利息を確認したい場合は?
支払い予定金額や元金、利息を確認したい場合は、各クレジットカード会社のマイページから確認できます。
また、メールや電話(自動音声専用ダイヤル)などからも確認できます。
確認方法は各クレジットカード会社によって異なるため、自身が使用しているクレジットカード会社の公式サイトから確認してください。
まとめ
今回は、クレジットカードのキャッシング枠について解説しました。
キャッシング枠はショッピング枠のなかにあるもので、クレジットカードで借り入れできる金額の上限額を指します。
クレジットカード1枚でショッピング枠と併用して使えるため便利ですが、返済や資金繰りについてしっかりと計画を立てておくことが大切です。
返済できない事態に陥らないためにも支出管理に力を入れて、上手に活用してください。
<参考リンク>
ACマスターカード公式サイト
エポスカード
セゾンカード