日頃、スポーツをおこなう機会が多かったり、体を動かす習慣があったりする場合、膝のケガや病気が気になっている方も多いかもしれません。
医療機関やクリニックにはスポーツによる傷病を専門とするスポーツ整形外科があります。
しかし、一言でスポーツ整形外科といっても多くの医療機関が存在するため、どの医療機関を選べばいいのか迷ってしまうことも多いでしょう。
本記事では、膝のケガや病気を専門としている東京でおすすめの医療機関、クリニックのスポーツ整形外科を5つ紹介します。また、医療機関やクリニック選びのポイントなども解説します。スポーツ整形外科が気になっている方、東京にお住まいでスポーツ整形外科での診療を検討中の方は、ぜひ参考にしてください。
スポーツ整形外科とは?

スポーツ整形外科は、スポーツによる傷病を専門としている診療科です。
まずは、スポーツ整形外科の基本的な情報について詳しく解説します。
スポーツによるケガの診療が専門
スポーツ整形外科では、スポーツが原因で発症した傷病を取り扱っています。
スポーツによる傷病は、専門的な知見や適切な診断、早期治療の進行が大切です。スポーツによる傷病といえば、主に足のケガを連想させますが、スポーツによるケガは足のみでなく、上肢や脊椎など全身に起こり得ます。
また、手術の有無にかかわらず、リハビリが必要になるケースが大半です。そのため、スポーツ整形外科では症状を緩和させながら、再発を防ぐためのリハビリが専門的におこなわれているところが大半です。
スポーツ整形外科は、一日も早いスポーツへの復帰を目指し、最適な治療やリハビリを提案してくれる診療科です。
アスリートから一般の方まで幅広く治療
スポーツ整形外科といえば、選手やアスリートなどスポーツを生業としている方のために設置されている診療科のようなイメージを持っている方も多いでしょう。実際には、プロのアスリートから部活動に所属している学生、趣味でスポーツをおこなっている方まで、幅広く診療がおこなわれています。
また、スポーツ整形外科の多くは、肉離れや骨折、成長期特有の骨や軟骨の傷病など、さまざまな病状に対応しています。
スポーツ整形外科と整形外科の違い

医療機関やクリニックには、整形外科と呼ばれる診療科も存在しています。
ここでは、スポーツ整形外科と一般的な整形外科の違いを解説します。
スポーツや肉体労働によるケガはスポーツ整形外科
これまでにも解説した通り、スポーツが原因で起こったケガについてはスポーツ整形外科の受診が推奨されています。スポーツ整形外科の医師はスポーツによる外傷の専門家であるため、症状に応じて適切な診療や治療法を提案しています。
また、手術が必要な場合でもスポーツ医学を専門としている医師が執刀するため、手術からリハビリまでを適切におこなうことが可能です。
そして、スポーツ整形外科にはスポーツ専門医のみでなく、運動の知識に特化した理学療法士が在籍しているところが大半です。たまたまおこなった運動で負傷した場合はもちろん、運動をこれからも定期的に継続する場合はとくに、スポーツ整形外科の受診がおすすめです。
落下や事故によるケガは整形外科
スポーツ以外の傷病の場合には、整形外科の受診が一般的です。整形外科医は骨や関節の治療のスペシャリストであるため、骨折や関節リウマチなどの治療は主に整形外科でおこなわれています。
高いところから落ちて足や膝を傷めた場合や、交通事故による鞭打ち症状になってしまった場合には、整形外科を受診しましょう。
スポーツによる主な膝の病気

スポーツをおこなっていると、必然的に足を動かすタイミングが増えるため、とくに膝のケガはつきものです。
ここでは、スポーツによって起こる主な膝の病気を2つ紹介します。
半月板損傷
まず、有名な膝の病気が半月板損傷です。足を使う格闘技であるMMAファイターやキックボクサーにも多く見られるケガです。
半月板損傷は、膝の関節内でクッションのような役割を担っている半月板が割れたり欠けたりしてしまい、膝に痛みや違和感が生じる病気です。症状の進行にともない、激痛により歩行が困難になったり、急に膝が動かなくなるロッキング現象が起こったりする場合もあります。
放置すると変形性膝関節症を引き起こし、最悪の場合人工関節への入れ替えが必要になるケースもあるため、なるべく早い段階での適切な治療をおこなうことが大切です。
スポーツ障害
また、スポーツ障害と呼ばれる膝の傷病もあり、中でもオスグット・シュラッター病が有名です。オスグット・シュラッター病は、膝の骨が変形したり膨らんでしまったりする異常が生じる病気です。
身体の成長過程で、柔らかい骨から硬い骨へと変化する段階があります。オスグット・シュラッター病は、骨の変化に膝の筋肉や腱などが対応できず、不安定な状態になってしまうことが原因で引き起こされます。
成長期の子どもに多く見られる傷病で、とくにサッカーやバスケットボールなどによる跳躍運動によって膝に刺激が加わり、痛みや違和感を自覚するケースが大半です。
膝のスポーツ整形外科を選ぶときのポイント

膝のスポーツ整形外科を選ぶ際のポイントは、主に3つ挙げられます。
それぞれの内容を注意点と併せて具体的に紹介します。
医師と医療機関自体の評判
スポーツ整形外科を選択する際には、腕のよい医師や理学療法士が在籍しているかどうかや、医療機関自体の評判を知っておく点はとても重要です。
医療機関の診療方針や理念によって、在籍する医師や理学療法士の選定基準は異なります。最も力を入れている部分が手術の腕であるところやリハビリ対応を重視しているところなど、さまざまです。
とくにスポーツによるケガの場合は、継続した治療やリハビリによる通院が必要になるケースが大半です。そのため、長い付き合いになることを見越した上で、信頼できるスタッフが配置されている医療機関を選びましょう。
また、医師や医療機関自体の評判について、事前に口コミを確認しておくのもおすすめです。ネット上の口コミを確認するのもよいのですが、自身の周囲ですでに治療を受けている方がいれば、周りからリアルな口コミを収集してもよいでしょう。
通いやすさ
スポーツ整形外科を選ぶ際には、通いやすさも視野に入れた検討が大事です。スポーツによるケガは、基本的に継続的な治療が必要になるため、事前に通院の想定が必要です。
また、膝のケガである場合、長距離移動による膝への負担を避けることを意識しなければいけません。職場や自宅から離れたところへ移動するまでに、膝を悪化させてしまっては本末転倒です。
そのため、自身の職場からのアクセスや、自宅からのアクセスのよい場所を選ぶことも大切です。スポーツ整形外科を選ぶ前に、まずは通院に必要な距離を事前に調べておきましょう。
リハビリ対応
スポーツ整形外科を選ぶ際には、医療機関でおこなわれているリハビリ対応も必ずチェックしておきましょう。スポーツによるケガの治療は、リハビリが必要になるケースが大半です。
リハビリは一日も早い競技復帰や日常復帰に欠かせないものであるため、適切なプログラムやスケジュール管理が重要になります。そのため、自身が希望する医療機関ではどのようなリハビリ対応がおこなわれているのか事前にチェックしておき、リハビリにもしっかりと力を入れているスポーツ整形外科を選びましょう。
東京でおすすめの膝のスポーツ整形外科5選

ここからは、東京でおすすめの膝のスポーツ整形外科を5選紹介します。それぞれの医療機関の特徴を、ぜひ参考にしてください。
JR東京総合病院スポーツ整形外科
JR東京総合病院は、東京都渋谷区代々木にある総合病院です。
医療機関としての歴史は長く、1911年に開設されて以来、JR東日本直営の総合病院として100年以上も診療がおこなわれています。
JR東京総合病院スポーツ整形外科では、あらゆる整形外科領域の診断と治療がおこなわれており、中でも股関節や膝関節、スポーツ整形、手外科、脊椎脊髄外科が得意とされています。
JR東京総合病院スポーツ整形外科に在籍しているのは、オリンピック日本代表選手団のチームドクターやメディカルスタッフ、アスリートメディカルスーパーバイザーを努めた経験豊富な医師たちです。これらの目覚ましい実績を生かし、トップアスリートからスポーツを好む方まで、一人一人に合わせた柔軟な診療や治療がおこなわれています。
とくに、肩の脱臼や野球肘などの上肢障害、膝の靭帯損傷や半月板損傷などの下肢の障害に加え、疲労骨折や成長期の障害まで、幅広く対応しています。
スポーツドクターとしての実績や経験の多い医師に安心して診療を任せたい方におすすめの医療機関です。
八王子スポーツ整形外科
八王子スポーツ整形外科は、東京都八王子にあるスポーツ整形外科です。
2003年に開院した八王子スポーツ整形外科には、スポーツによるケガの治療から復帰をサポートするスポーツクリニック部門、日常生活からスポーツ復帰までをサポートするメディカルフィットネス部門が設置されています。
まずスポーツクリニック部門で基本的な検査や診断、手術、リハビリ治療をおこないます。その後、メディカルフィットネス部門で復帰に向けてのトレーニングや弱点強化をおこない、ケガをする前よりも高いパフォーマンスでの試合復帰を目指します。
八王子スポーツ整形外科には、アイスホッケー日本代表やプロサッカー、プロ野球や実業団バレーボールなどのチームドクターを努めた経験のある医師が何人も在籍しています。
また、スタッフにはスポーツ分野を専門とする理学療法士やプロのアスレチックトレーナーが揃っているため、多方面からスポーツへの復帰をサポートしています。
また、八王子スポーツ整形外科でおこなわれる手術は大半が日帰りまたは1泊入院です。手術に使用される麻酔も、身体への負担が最も軽く、安全な局所麻酔が選ばれています。
スポーツドクターとしての経歴が豊富な医師に診療して欲しい方、身体への負担が少ない手術を望んでいる方におすすめの医療機関です。
順天堂大学医学部附属順天堂医院
順天堂大学医学部附属順天堂医院は、東京都文京区本郷にある医療機関です。
1838年から180年を超える歴史と伝統を誇る医療機関であり、整形外科の診療は1936年からスタートされています。
設置されている整形外科・スポーツ診療科では、膝や肩、腰、足首などに生じたスポーツによるケガに対して、早期のスポーツ復帰を目指し、専門医が最良の治療を選択しています。
また、なるべく入院期間を短くできるよう努めたり、退院後は関連医療機関やクリニックと連携をおこないフォローアップしたりするなど、患者の治療や術後の負担の軽減にも重きを置いています。
順天堂大学医学部附属順天堂医院の整形外科・スポーツ診療科には、プロサッカー、実業団ラグビーなどのチームドクターや総合格闘技の大会ドクターなどを努めた経験のある医師が数人在籍しており、スポーツ整形や膝を専門としている医師が多数在籍しています。
また、スポーツによる傷病のセカンドオピニオンにも積極的であるため、別の医療機関で治療中の方や、複数の医療機関で診療してもらいたい方には、とくにおすすめの医療機関です。
つながわ整形外科・ペインクリニック
つながわ整形外科・ペインクリニックは、東京都西東京市にあるクリニックです。
2017年に開院した比較的新しいクリニックですが、日本体育協会公認スポーツドクターの資格を持ち、日本関節鏡・膝・スポーツ整形外科学会に所属している院長は、自身のスポーツ実践やケガの経験などの視点を実際の医療に落とし込んでいます。
一般的な診療、リハビリのみでなく、PRPやAPSなどの膝に対する再生医療に対応している点が特徴です。また、痛みに特化したペインクリニック科と呼ばれる診療科を設置しており、痛みやしびれなどの緩和を目的とした診療もおこなわれています。
スポーツによる傷病の治療のみでなく、症状の緩和やしっかりとしたリハビリを求めている方におすすめの医療機関です。
同愛記念病院整形外科
同愛記念病院は、東京都墨田区横綱にある総合病院です。
1929年から診療が開始された同愛記念病院の歴史は長く、2022年には東京都から地域医療支援病院の承認を受けて今に至ります。同愛記念病院整形外科には、スポーツ医やスポーツドクターなどの資格を持ち、プロスポーツチームのチームドクターを努めた経験のある医師も多数在籍しています。
手術の適応や術式決定には医師個人の判断を避けるため、カンファランスによる医師全員の討議を経て決定する方法が採用されています。手術の実績も多く、公式サイトによると2021年度の総手術数は1,018例、半月板や膝関節などの関節鏡下手術は176例おこなわれています。
また、大相撲力士や柔道選手、サッカー、ラグビー、アメフト選手などへも豊富な手術実績があり、関節鏡下での前十字靭帯再建術による競技スポーツへの復帰率が高いことも同愛記念病院整形外科の特徴です。
とくに関節疾患の治療を得意分野としているため、膝関節や半月板などの関節疾患に悩んでいる方にはとくにおすすめの医療機関です。
【ランキング】ひざ専門クリニックも検討してみよう
スポーツ整形外科以外にも近年では、専門のクリニックも人気になってきています。ここではおすすめのひざ専門クリニックを紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
1位:ひざ関節症クリニック
整形外科専門医の診断により最適な治療プランを把握でき、切らない膝治療でスポーツへの早期復帰を目指せる強みがあります。
開院してから22,900例以上の信頼実績を積み重ね、負担を軽減するための治療プランを一貫しているのも魅力です。
とくにプロスポーツ界から注目を集める「培養幹細胞治療」は、痛みの根元へ効率的にアプローチできる再生医療になります。ヒアルロン酸注射よりも長期的な持続性が見込めるため、他クリニックより少ない通院頻度でスポーツへ復帰できる可能性が高いです。
年中無休のフリーコールも開設しているため、まずは気軽に自身の症状を伝えてみましょう。
施術内容 | ヒアルロン酸注射、PRP-FD注射、培養幹細胞注射、APS再生治療 |
費用 | 初診:3,300円 MRI検査:8,000円~12,000円 |
拠点数 | 14拠点 |
診療時間 | 9:00~18:00 |
支払い方法 | 現金、クレジットカード、デビットカード |
2位:シン・整形外科(旧東京ひざクリニック)
再生医療とリハビリによる治療メソッドが特徴で、再発防止を兼ねた健康的な体づくりができるメリットがあります。
中でもメジャーリーガーが受けた話題の注入治療は、組織修復や痛みの軽減効果が見込める先進医療です。入院や手術は不要のため、仕事や学業への影響も最小限に抑えられるでしょう。
MRI診断を活用した安心の診断体制も整えているので、スポーツが思う存分楽しめる膝関節を取り戻したい方はぜひチェックしてみてください。
膝のスポーツ整形外科に関するよくある質問

ここでは、膝のスポーツ整形外科に関するよくある質問について項目ごとに解説していきます。
診療やリハビリは保険適用?
スポーツ整形外科でおこなわれる診療やリハビリには保険が適用されるケースが大半です。
そのため、病院を訪れる時には必ず健康保険証を持参しましょう。基本的に医療機関で保管される保険証情報は1か月であることが多いため、再診の場合でも月が変わった際には保険証を提示してください。
また、診療やリハビリの一部では、保険適用外の内容もあるため、気になる方は来院先に確認しましょう。
予約は必要?
予約については来院する医療機関やクリニックによっても対応がさまざまです。
総合病院に属するスポーツ整形外科であれば、当日診療可能な場合が大半ですが、個人診療のクリニックや医療機関の場合、完全予約制である場合があります。
せっかく来院したのに診療できず、再度予約をするために一旦帰宅しなければならない事態に陥らないよう、予約の必要性について公式サイトや直接連絡などで事前に確認しておきましょう。
どの程度のケガで来院すべき?
膝のケガは、痛みや違和感が生じた場合、一旦は医療機関での診療をおすすめします。症状が軽度であっても、放置すると重篤な症状を引き起こすケースがあるためです。
これくらいなら大丈夫だろうと自己判断せず、まずは専門医に診てもらい、適切な指示を仰ぎましょう。
スポーツが原因でないケガでも受診は可能?
スポーツ整形外科では、スポーツが原因でないケガの診療も可能なケースが大半です。診療科名にスポーツの単語が入っているため、患者イコールスポーツマンのイメージが持たれがちですが、在籍する医師は整形外科の専門医でもあります。
そのため、一般的な整形外科領域に対応できることから、日常生活で生じた膝や関節の痛みなども診療可能な場合が多いです。
他の医療機関から転院は可能?
医療機関やクリニックにもよりますが、転院を可能としているところが多いです。以前通院していた医療機関やクリニックの紹介状があれば、スムーズに転院処理が進みます。
転院を検討している方は、転院先のクリニックに相談後、転院に必要な持ち物や書類などについて事前に尋ねておきましょう。
まとめ

今回紹介したように、スポーツ整形外科は、スポーツによる傷病の治療やリハビリを専門としている診療科です。スポーツの専門医や理学療法士により、スポーツマンに最適な治療法やリハビリ療法を受けられるため、スポーツが原因の負傷はスポーツ整形外科で診てもらうことがよいでしょう。
また、スポーツ整形外科を開設している医療機関やクリニックには、それぞれに異なる特徴や良さがあります。そのため、自身が気になっている医療機関が開示している情報や、リハビリ体制などを事前にしっかりと比較し、膝の治療を安心して任せられるスポーツ整形外科を選びましょう。
※本記事の情報は2022年12月時点のものです。
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