つみたてNISAは、将来の資産を形成するうえで人気のある公的制度です。
これから始める方の中には「つみたてNISA口座を開設する方法が知りたい」という悩みを抱いている方も多いでしょう。
つみたてNISAの口座は、多くの証券会社で開設できるため、できるだけ自身に最適な特徴を持つ会社で開設する必要があります。
この記事では、つみたてNISAの口座の開設方法について詳しく解説します。
あわせて、証券会社を選ぶ際のポイントやおすすめの証券会社についてもまとめました。
自身に最適な証券会社で口座を開設し、将来のために少しでも多くの資産を形成したい方は、ぜひ参考にしてみてください。
つみたてNISA口座の選び方・ポイント
つみたてNISAの口座を選ぶ際のポイントは、次のとおりです。
- ・取扱商品数、銘柄
- ・貯まるポイントの有無、種類
- ・積立頻度
- ・最低積立金額
一つずつ解説します。
取扱商品数・銘柄
つみたてNISA口座を選ぶ際は、取扱商品や銘柄の数が重要です。
つみたてNISAの対象商品や銘柄は非常に多くありますが、取り扱い数は証券会社によって大きく異なります。
たとえば、100種類以上から選べる会社がある一方、数十種類のみの取り扱いの会社もあります。
自身がつみたてNISAで投資したい商品や銘柄が決まっている場合は、取り扱い数が少ない証券会社でも問題ありませんが、決まっていない場合は選択肢が多い会社で口座を開設しましょう。
貯まるポイントの有無・種類
証券会社によっては、つみたてNISAの利用によってポイントが貯まる場合があります。
そのため、ポイントを貯めたい方は、ポイントサービスを提供しているのか、どのポイントが貯まるのかも確認しましょう。
たとえば、人気の証券会社であるSBI証券でつみたてNISAを利用すると、次のポイントを貯められます。
- ・Tポイント
- ・Vポイント
- ・Pontaポイント
- ・dポイント
- ・JALマイル
ポイントのみでなくマイルも貯まるため、多くの方に利用されています。
証券会社を選ぶ際は、ポイントの有無や種類を確認してみてください。
積立頻度
証券会社を選ぶ際は、積立頻度も重要です。
多くの証券会社は、月に1回の積立頻度を設定していますが、なかには毎日や毎週などの頻度で積み立てられる会社もあります。
そのため、自身の好みの頻度で積み立てたい方は、積立頻度が選べる証券会社で口座を開設する必要があります。
一例として、いくつかの証券会社や銀行の積立頻度を比較してみましょう。
証券会社名 | 積立頻度 |
---|---|
SBI証券 | ・毎月
・毎週 ・毎日 |
松井証券 | ・毎月
・毎日 |
楽天証券 | ・毎月
・毎日 |
みずほ銀行 | 毎月 |
三井住友銀行 | 毎月 |
表のとおり、証券会社や銀行によってばらつきがあるため、積立頻度にこだわりがある方は、慎重に選んでください。
最低積立金額
証券会社によって、最低積立金額も異なります。
最低積立金額が低く設定されていれば少額での積立が可能なため、低リスクで投資を始めたい方は、積立金額が低めに設定されている証券会社で口座を開設しましょう。
なかには、最低100円(税込)で積み立てられる証券会社もあります。
いくつかの証券会社や銀行の最低積立金額を比較してみましょう。
証券会社名 | 最低積立金額 |
---|---|
SBI証券 | 100円〜 |
松井証券 | 100円〜 |
楽天証券 | 100円〜 |
みずほ銀行 | 1,000円〜 |
三井住友銀行 | 1万円〜 |
※料金はすべて税込表示です。
証券会社の多くは、100円(税込)から積立可能ですが、銀行の場合は1,000円(税込)や1万円(税込)からの積立が多いです。
できるだけ少額から積み立てたい方は、最低積立金額が低い証券会社を選んでみてください。
つみたてNISA口座の開設方法
つみたてNISA口座の開設方法は、次のとおりです。
- 口座開設したい金融機関を選ぶ
- 必要書類の提出、口座開設
- 投資銘柄の選択
- 積立金額、頻度を設定
- 注文、積立開始
難しい手順はないため、本項を参考にしつつ口座を開設してみてください。
1:口座開設したい金融機関を選ぶ
まずは、口座開設したい金融機関を選びましょう。
銀行でもつみたてNISAを始められますが、条件が悪い場合が多いため、証券会社の利用をおすすめします。
2:必要書類の提出・口座開設
金融機関を選んだ後は、必要書類を提出し、口座を開設しましょう。
本人確認書類として利用できる書類は、口座を開設する証券会社によって異なりますが、一般的には次の書類が利用できます。
- ・運転免許証
- ・パスポート
- ・健康保険証
- ・国民年金手帳
- ・身体障害者手帳
- ・在留カード
- ・特別永住者証明書
なかには、2種類以上の提出を求められる証券会社もあるため、口座を開設する予定の証券会社の公式サイトで必要書類を事前に確認しておきましょう。
3:投資銘柄の選択
口座開設後は、投資銘柄を選ぶ必要があります。
後悔しないために、将来性があり資産運用に向いている銘柄を選びましょう。
4:積立金額・頻度を設定
投資銘柄の選択後は、積立金額や頻度を選択します。
継続することが重要なため、負担にならない程度の金額を設定しましょう。
5:注文・積立開始
最後に注文して積立開始です。
つみたてNISAは基本的に長期投資になるため、頻繁に利益を確認する必要はありません。
1か月〜数か月に一度程度の頻度で確認してみてください。
つみたてNISAにおすすめの証券会社5選
ここでは、つみたてNISAにおすすめの証券会社を5社紹介します。
口座開設する証券会社選びで悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
SBI証券
SBI証券は、つみたてNISA対象銘柄を170以上取り扱っている証券会社です。
初心者から投資の知識がある方まで、さまざまなニーズに対応しています。
最低積立金額は100円(税込)に設定されており、投資初心者もリスクを抑えつつ安心して始められる点も魅力です。
また、つみたてNISAの買付や売却の手数料は無料です。コストを最小限に抑え、税制優遇のメリットを最大限活用できます。
さらに、次のポイントを貯められる点も特徴です。
- ・Tポイント
- ・Vポイント
- ・Pontaポイント
- ・dポイント
- ・JALマイル
オンラインからの申し込みであれば、最短2営業日以内に口座を開設できます。
今すぐつみたてNISAを始めたい方は、SBI証券を利用しましょう。
楽天証券
楽天証券は、現時点で199の銘柄からつみたてNISA対象銘柄を選べます。
証券会社の中でも取り扱い数が豊富で、自身に最適な商品を見つけやすいです。
積立の引き落としに楽天カードを利用すると、決済の金額に応じて楽天ポイントが付与される点も特徴です。
最大1.0%のポイント還元率で付与されるため、つみたてNISAの利用で大量のポイントを獲得できる方も多いでしょう。
また、楽天カードの決済のみでなく、楽天カードでチャージした楽天キャッシュでも積立が可能です。
チャージ分の金額に対してもポイントは付与されます。
さらに、貯まったポイントは投資信託の購入代金に充てられ、使い道に困る心配もありません。
100円(税込)から投資できるため、これからつみたてNISAを始めたい方は、利用を検討してみましょう。
松井証券
松井証券は、170以上の銘柄に対して100円(税込)から投資できる証券会社です。
松井証券で口座を開設すると、いつでも相談窓口を利用できます。
銘柄探しのサポートや取引のタイミング、投資に関する悩みや疑問など、幅広い問題を充実したサポートで解決できる点は大きなメリットです。
電話での問い合わせはもちろん、AIチャットであれば24時間対応しているため、疑問が生じた際はすぐに解決できます。
また、松井証券独自の投信アプリを提供している点も魅力です。
投資信託のすべてのサービスをスマートフォンアプリから利用できるため、投資が身近な存在になります。
さらに、2023年11月1日より、PayPayポイントやdポイントが、年間最大1.0%の還元率で貯まるようになります。
ポイントを多く貯めたい方やアプリで手軽に投資したい方などは、松井証券で口座を開設してみてください。
マネックス証券
マネックス証券は、160以上の銘柄に原則100円(税込)から投資できる証券会社です。
定期自動入金サービスを提供しており、資金が不足して積み立てられなくなる事態を回避できます。
定期自動入金サービスとは、毎月1回指定の金融機関から指定の金額を引き落とし、自動でマネックス証券の口座に入金する仕組みです。
そのため、手間をかけずに投資したい方におすすめできます。
マネックス証券で投資信託を持っているのみで、マネックスポイントが付与される点も特徴です。
貯まったマネックスポイントは、Amazonギフトカードやdポイント、JALやANAのマイルなどに交換できます。
手間をかけずに投資したい方や、使い道が幅広いポイントを貯めたい方などは、マネックス証券を選んでみましょう。
auカブコム証券
auカブコム証券は、202の銘柄から選んで投資できます。100円(税込)から始められるため、初心者の方も安心です。
また、auカブコム証券で口座を開設すると、月間保有残高に応じて毎月Pontaポイントが付与されます。
auの通信契約の有無によってもポイント還元率は変動し、0.02〜0.1%の還元率が適用されます。
月間平均保有残高が3,000万円以上の方は優遇され、0.24%の還元率でポイントが貯まるため、非常にお得です。
口座開設の申し込みは、オンラインで完結します。
Pontaポイントが貯まる証券会社や多くの銘柄を提供している証券会社を選びたい方などは、auカブコム証券に申し込んでみてください。
[nlink url=”https://ieagent.jp/okane-plus/sbi-nisa/”]
つみたてNISAについておさらい
つみたてNISAがどのような制度なのかを把握していない方に向けて、基本的な情報を解説します。
2018年に開始した少額投資非課税制度
つみたてNISAは、2018年に開始された少額投資非課税制度です。
老後に2,000万円が必要になるという試算から、将来のための資産形成を考えた多くの方が利用しています。
つみたてNISAの対象商品は投資信託とETFであり、銘柄は200を超えています。
取り扱っている銘柄の種類は証券会社によって異なるため、口座を開設する前に確認してみてください。
税制優遇がある
つみたてNISAは、20年間運用益が非課税になる税制優遇を受けられます。
通常であれば、投資で得た利益には20.315%の税金がかかりますが、つみたてNISAは運用益が非課税になるため、利益をすべて受け取れます。
たとえば、つみたてNISAによって200万円の利益が出た場合、通常であれば約40万円の税金を支払わなければなりません。
つみたてNISAであれば、全額200万円を受け取れるため、税金面で非常に優遇されています。
投資初心者でも簡単に始めやすい
つみたてNISAは、投資初心者でも簡単に始められます。
証券会社によっては、100円(税込)から積み立てられるため、投資初心者で元本割れのリスクが不安な方も安心して投資できます。
また、つみたてNISAで投資できる商品はすべて金融庁が選定しており、リスクが高い商品を選ぶ心配もありません。
投資初心者で知識がない方は、商品選びの時点で苦戦しますが、つみたてNISAであれば最初から選定されているため、選びやすいでしょう。
一般NISAとの異なる点
つみたてNISAと一般NISAの違いは、非課税金額と非課税期間です。
つみたてNISAの非課税金額は年間40万円ですが、一般NISAは年間120万円に設定されています。
また、つみたてNISAの非課税期間は20年ですが、一般NISAは5年間です。
上記の特徴から、つみたてNISAは少額を長期間投資して利益を得たい方、一般NISAは短期間で高額投資したい方におすすめです。
両方とも少額投資非課税制度であるNISAではあるものの、非課税金額と非課税期間が異なり、利用するべき方も異なると理解しておきましょう。
つみたてNISA口座開設の際の注意点
つみたてNISA口座を開設する際の注意点は、次の2つです。
- ・元本割れする可能性がある
- ・申し込みから口座開設まで時間がかかる
順番に解説します。
元本割れする可能性がある
つみたてNISAは、元本割れのリスクがあります。
金融庁が商品を選定しているものの、元本保証はなく、確実に利益を得られるとは限りません。
確実に利益を得られる資産運用ではないと把握しておきましょう。
申し込みから口座開設まで時間がかかる
つみたてNISAの口座を開設する際は、完了まで数週間程度かかります。
一例として、いくつかの証券会社の口座開設までの期間の目安を確認しましょう。
証券会社名 | 口座開設までの期間 |
---|---|
auカブコム証券 | 1〜2週間程度 |
野村證券 | 3〜4週間 |
松井証券 | 3日〜1週間 |
GMOクリック証券 | 2〜3週間 |
SBI証券 | 1〜2週間程度 |
上記のとおり、3週間程度かかる場合もあります。
オンラインで申し込むと、比較的早く開設できる証券会社が多くあるため、できるだけ早く始めたい方は参考にしてみてください。
つみたてNISAに関するよくある質問
ここでは、つみたてNISAに関するよくある質問に回答します。
途中で積立金額の変更はできる
投資の途中でも、積立金額の変更はできます。
積立が自身の負担になっている場合は、金額を低く設定しましょう。
投資に回せる余剰資金が増えた場合は、積立額を上げることも検討してみてください。
途中での解約はできる?
つみたてNISAは、途中での解約が可能です。
お金に困った際は、途中で解約しましょう。
つみたてNISAと一般NISAは併用できる?
現在は、つみたてNISAと一般NISAを併用できません。
しかし、新NISAが始まる2024年からは併用できるようになります。
マイナンバーカードがなくてもつみたてNISAは利用できる?
基本的に、マイナンバーがない方はつみたてNISAを利用できません。
これからマイナンバーカードの交付申請をおこなうと、発行に必要な交付通知書が届くまで1か月ほどかかります。
マイナンバーの発行自体は、30分〜1時間程度で完了しますが、交付通知書が届くまで時間がかかるため、早めに申請してください。
しかし、すでに所有している口座を開設する際にマイナンバーを提出している場合は、再度提出せずに利用できます。
まとめ
今回は、つみたてNISAの始め方やつみたてNISA口座の選び方、口座の開設方法などについて解説しました。
つみたてNISAの口座を開設する証券会社で迷った際は、取扱商品数を重視して選んでみてください。
そもそも、自身が投資したいと思える商品が取り扱われていない証券会社で口座を開設しても、意味がありません。
本記事内で紹介したSBI証券や楽天証券であれば、100以上の銘柄からつみたてNISAの投資対象を選択できます。
自身が投資したい銘柄を扱っている証券でつみたてNISAを始めて、資産を拡大させましょう。
<参考サイト>
NISA(ニーサ):少額投資非課税制度 | 楽天証券
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つみたてNISA | NISA(ニーサ) | マネックス証券